ごらんのように棟部分の漆喰が経年劣化で剥がれてしまっています。 本来であれば漆喰部が棟部分の土台となる屋根土を守る役割をしているのですが、この状態だと風雨などによる風災等の影響で棟そのものが崩れてしまい、そうなってしまうと予想だにしない余計なメンテナンス費用が掛かってしまいます。 今回では新たに耐震補強用の棟金具(耐震金具)を取付し、棟部分の積み直し工事を行っていきます。 工事中 棟瓦(7寸丸)を取り外してみたところ、施工不備ではないのですがこの工法は今からおよそ20~年程前に主流とした工法で土台(屋根土)の上に貫板と呼ばれる厚さ15ミリ程の木の板を流し、あらかじめ棟下に設定しておいた銅線(いわゆる緊結材)を大回しにして土台を固定するという工法なのですが、これにはいくつかの欠点があり、ひとつは屋根躯体に直接固定をしていないため経年による影響で棟そのものがズレてしまう事。さらには、耐久性の弱い屋根土を使用していること(経年による肉痩せ)で棟の固定保持力低下などが挙げられます。 これらを加味して今回ではしっかり固定するため棟用耐震金具を使用し、漆喰材も土台から表面塗りまで一貫して従来の屋根土よりはるかに強度、防水性の高いなんばん漆喰で仕上げていきます。 工事中~後 こちらが【棟用耐震金具】です。 屋根に直接ビスなどで固定するので地震などの大きな揺れなどにも効果を発揮します。 上記の耐震金具に対して桟木【野縁】を流して、所定の位置にビス等で固定します。 このように骨組みの段階でしっかり固定しておけば安心ですね。 骨組み~なんばん漆喰施工~既存瓦再おさめ~防水パッキン付きビスで固定~施工完了 というようなフローチャートとなります。 実際に仕上げてみると施工前と施工後で何ら変わり映えが無いように思えますが、施工後は強度・防水性に関してはまるで違います。 現在の新築工事などではこの工法はガイドラインとしてマニュアル化されていることがほとんどです。時代とともに建築業は進化し続けています。 リフォーム業においても近代の建築技術は多く取り入れられています。 知らなかった!工事する前に知っておけばよかった!などと嘆かれる前にぜひご相談下さい。わからないことや疑問などにもお答え致しております。 地元・上里町での住宅リフォームや住まいのお悩み事などがありましたら、(株)桜創建までお気軽にご相談ください。メールでのお問い合わせは24時間受け付けております。]]>