屋根棟積み直し工事(和瓦・ガイドライン工法)

こちらではお施主様の希望で屋根棟積み直し(ガイドライン工法)を行っていきます。

~工事前~

▲一部抜粋して写真をアップしていますが、よくある和瓦の棟部分です。

経年劣化による銅線(熨斗瓦を巻いている番線)切れや、漆喰部分の劣化などが見られました。

致命的な損傷があるというわけではないのですが、お施主様が近年の頻繁に起こる地震による影響を危惧されており、工事をやるからには頑丈にしてほしいとのご用命でご相談した結果、棟積み直し工事ガイドライン工法)で行うことになりました。

【ガイドライン工法】とは、地震や台風に強い瓦屋根を実現するために設けられた新しい瓦屋根の施工方法のことを指します。

阪神淡路大震災を経た2000年建築基準法改正を受け、2001年に設定されました。

【瓦屋根標準設計・施工ガイドライン】が発行され、耐震性と耐風性に優れた瓦屋根の施工方法の基準が確認できます。

なお、【瓦屋根標準設計・施工ガイドライン【一般社団法人全日本瓦工事事業連盟】のホームページからも確認できます。

~工事中~

▲既設棟部分の残土や瓦のカスなどを撤去し、棟部分に【棟用耐震金具】をあらかじめ設置します。棟に対してまっすぐに設置しておかないと棟芯が出ないので慎重に取り付けていきます。

▲熨斗瓦(のしかわら)を既定の幅に沿って積んでいきます。その際に、熨斗瓦を対面同士で番線で緊結していき、地震などで崩れないようにします。

▲既設棟の段数が5辺積み仕様なので、早い段階で野縁を棟用耐震金具に固定しておきます。和瓦の棟は段数が上がるにつれて積み幅が狭くなるため、熨斗瓦で埋もれる前に設置しておきます。

▲積み上がる過程で、あらかじめ積み幅を認知しておかないとおさまらなくなる可能性がありますので注意深く施工していきます。

▲仕上げに防水パッキン付きビスをあらかじめ設置しておいた野縁に打ち付けて完了です。

~工事後~

無事に工事完了です。

従来の番線を使った施工(任意)ですと、番線が外部に露出されている状態で風雨などの影響・経年劣化により断線し、のちに熨斗瓦のズレなどが生じてしまいます。(状況によっては番線仕様もします)

この【ガイドライン工法】でしたら、コストはやや高めですが外部に番線が露出することもなく熨斗瓦を対面同士で全段緊結しているので地震などの災害には非常に効果があります。

万が一、落ちてきた瓦が人間や近隣の住宅・お車などに当たってしまったら……と考えると非常に恐ろしいですよね。(備えあれば憂いなし)というように事故や損害が起きてしまってからでは遅いのです。

「うちは一度も点検・メンテナンスしてないなぁ」とご心配な方はご相談ください。無料にて点検やアドバイスなどを実施しております。

 

地元・上里町での住宅リフォームや住まいのお悩み事などがありましたら、(株)桜創建までお気軽にご相談ください。メールでのお問い合わせは24時間受け付けております。

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