屋根瓦葺き替え工事(和瓦➡和瓦)

熊谷市で屋根瓦の葺き替え工事を行いました。

知人のご紹介で屋根瓦の葺き替え工事を検討しているお客様よりご依頼いただきました。

きっかけは築年数による屋根瓦の経年劣化による雨漏りからお話をいただき、さっそくお伺いさせていただきました。

分かりづらいのですが、天井にうっすら雨染みが出来ていました。お話を伺ったところ、屋根に関しては軽微な補修程度しかした事が無いとのことで、ほとんどメンテナンスをしていないそうです。明らかに屋根からの漏水の可能性があるので、現地調査を行います。

こちらの建物は立派な【入母屋造り】で日本古来からの歴史と趣を感じさせます。ですが、築年数の劣化は否めません。各所にわたって瓦のズレや破損、下葺き材の劣化が多く見られます。当時使用されていた下葺き材は【杉皮】で、その名の通り水はけの良い杉の木から採れた皮を下葺き材の代わりに使用しています。

しかし、経年劣化とともに脆くなり多少の降雨でも漏水してしまうほど著しいものでした。

屋根材がまだしっかりしていれば既設の屋根材を再利用し、下地材などをやり変える【葺き直し工事】も可能でしたが、屋根材の老朽化により今回では屋根材からすべて新しく交換する【葺き替え工事】をご検討する運びとなりました。お客様のこだわりで「今の景観を崩したくないから同じ和瓦が良い」とのことで、今回では和瓦による葺き替え工事を行うことになりました。

【葺き替え工事】は屋根というジャンルにおいて最大級規模ともいえるリフォームといっても過言ではないでしょう。

~工事中~

 

ロケーションの都合により、今回では事前に最寄りの警察署にて道路使用許可を取得し、近隣の方々にご迷惑が掛からないよう細心の注意をしながら作業を進めていきます。

既設屋根材の解体が始まりました。葺き替え工事は規模にもよりますが、基本的に少人数で行うには時間・労力・効率性などを考えるとあまりにも過酷ですので、事前にしっかり段取りをし大人数での一斉解体が現実的でしょう。この日は総勢10名の職人さんでの解体工事となりました。

杉皮や葺き土がもの凄い量でしたので、【フレコンパック】と呼ばれる廃材回収などによく使われる袋にまとめ、ユニック車で一気に降ろします。ようやく解体が終わりました、ここから新たに構造用合板を野地板に貼って行きます。

当時の野地板は【小間返し】で板の間隔もバラバラで隙間だらけなのでしっかり構造用合板を貼り、躯体の強度を上げておきます。貼った後は雨が漏らないようにアスファルトルーフィングを貼ります。

瓦桟打ち付け~荷上げと作業は順調に進んでいますね。

今回使用する瓦は創嘉瓦工業さんの【三州・純いぶし瓦53A枚判】になります。

この(53A)というのはJIS規格により定められた1坪/3.3㎡あたりに対し、53枚瓦を使用するという意味です。(※あくまで平瓦での枚数となります)

さあ、ここからが職人さんの腕の見せ所ですね!完成が楽しみですね。

役物・平瓦とベテラン職人さんによる技術を総動員し、出し惜しむことなく丁寧に一つ一つ仕上げていきます。

いぶし瓦が織りなす文化的景観は日本の財産でもあります。

そこには人の心を優しく癒す温かさがあります。本当に綺麗ですね。

仕上がりの片鱗が見えてきましたね。やはり入母屋造りには合うのは日本瓦しかないでしょう。

 

無事に工事完了しました。

心・技・体がすべて揃って初めて完成される日本が誇る伝統です。しかし、近年では先代からの引継ぎが難しくなり、あるいは建築業界での工法の簡易化や仕様の変化により継承する職人さんが減少傾向にあるのが実情です。こんなに素晴らしい技術が薄れていくのは本当に勿体ないと思います。

日本に生まれ育ったのならこの素晴らしい文化を失うことなく、後世にも継承していきたいと弊社としては切実に願います。

 

(株)桜創建では屋根工事各種・外壁(塗装)工事・その他総合リフォームなどを中心に活動しておりますので些細なお悩み事でも構いませんので、お気軽にご相談ください!

弊社では、無理な営業は一切しておりません。必要のない工事を勧めたりも致しません。

地元・上里町での住宅リフォームや住まいのお悩み事などがありましたら、(株)桜創建までお気軽にご相談ください。メールでのお問い合わせは24時間受け付けております。

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